シーリング防水工事
シーリング防水は、部品や部材の隙間や接合部に
シーリング材を充填し、建築物の水密性や気密性を
確保することを目的としています。
防水性を高めることはもちろん、
地震や強風で建物が揺れた場合にシーリング材が伸縮するので建物を守ることにもつながります。
建築物のシーリング材には、その用途・目的に応じて
様々な種類があり、
建築物の目地に充填されるシーリング材に求められる役割、性能を十分に理解することが大切です。
また、シーリング材は耐用年数が限られており、
建物の防水性と意匠性を長期にわたって維持するには、
定期的な点検・改修を行うことが必要です。
一般的に言うシーリング材、コーキング材とは、不定形シーリング材のことを表します。
埋める箇所の形状が定まっていない場合に使用します。
弾性シーリング、もしくは弾性シーラントは、施工時に高粘着性がある、不定形材料の総称を表します。
使用前は、例えば身近にある歯磨き粉のようなペースト状です。
シーリング箇所に充填すると、化学変化を起こして、ゴム状へ硬化します。
不定形シーリング材は、次の2種類に分けることができます。
ひび割れ補修
専用の器具を使用し、ゴムの復元力などを利用して注入する補修方法です。
加圧は0.4MPa以下の低圧で、ひび割れの内部にエポキシ樹脂などを低速注入していきます。シール工法、Uカットシール材充填工法を施す補修は、表層や壁内15㎜程度までの補修が対象です。低圧注入の補修は、ひび割れ内に加圧して注入するため、深層部まで補修が可能になります。耐力壁などの構造上の主要壁のひび割れ、さらに壁面を貫通するような大きなひび割れの補修に最適な工法といえます。
専用の器具を使用し、コンクリート・モルタル・ALC・サイディング・タイルなどのひび割れを弾性エポキシ樹脂を注入して補修する工法です。VカットやUカットが不要で、躯体を傷つけずにひび割れ内部に深く充填できることが、メリットの一つに挙げられます。材料となるエポソフトブラワトは弾性があり、漏水の要因となるひび割れへの追従性と密着性に優れています。ひび割れの内部が湿度を帯びていても、プライマーを用いることなく、確実に硬化する湿気硬化型になっているのが特徴です。
浮き補修
タイル陶片の浮き補修の一種です。タイルの表面に直接穴を開けて、注入口付きのアンカーピンを挿入し、そこへエポキシ樹脂を注入して固定します。国土交通省監修の「公共建築改修工事標準仕様書」で「注入口付アンカーピンニングエポキシ樹脂タイル固定法」が規定されています。
タイル浮き
無振動ドリルの使用によって、騒音に考慮しなければならない病院や福祉施設、オフィスなどの工事に最適な工法です。タイル中心部に穴を開け、ステンレス製アンカーピンと色をつけたキャップ、エポキシ樹脂を注入します。特徴は、強固で十分な接着力を確保でき、きれいな仕上がりになります。
大口タイル・石材の浮き
注入口付きアンカータイプは最新鋭工法です。低振動ドリルで外壁仕上げ材に直接穴を開け、アンカーによって固定します。主な利点は安全性・確実性・低公害・経済的・美観性になります。
経年劣化した場合、注入材によって水密性や気密性を維持できます。仕上げの同色化粧材で、作業の痕跡を目立たなくすることができ、美観に優れています。
外壁のひび割れ
外壁(モルタル)にひび割れ(クラック)はありませんか?シーリング・コーキングによるひび割れ補修が必要となります。
シーリングの割れ
シーリングにひびが入ったり、欠損していませんか?経年劣化によってシーリング材が痩せたり、ひび割れが発生してきます。
建物に使用されているシーリング材は、紫外線の影響を受け徐々に劣化していきます。
環境によって異なりますが、施工から5年を過ぎたあたりから劣化が始まります。
問題は「防水性」「伸縮性」がだんだん失われることです。
メンテナンスをせず放置していると、雨漏りや外壁のひび割れの原因となります。
雨漏りや外壁のひび割れは建物の劣化を一気に加速させるため、気になることがあればティーシーエスにご相談ください。